放課後児童クラブの指導員についてご紹介します!今回は、私の母親にインタビューしました(*^^*)
自治体によって違うことも多々あるので、ひとつの例として参考にしてください!
放課後児童クラブとは、放課後に、親が仕事で家にいない家庭の子どもを預かり、親が迎えに来るまで宿題をしたり遊んだりして、安心・安全に過ごせる場所のこと。
おしごと内容
- 子どもの迎え入れ・出欠確認
- 学習時間の確保
- 子どもが安心・安全に過ごせるよう見守る
- 保護者にその日の出来事を伝える
基本的には、子どもの見守りを行う仕事ですが、自治体によっては、各児童クラブに『代表』がひとりいます。
代表に選ばれた指導員は、通常の業務に加えて、
・全体の取りまとめ
・難しい案件の対応
・指導員への助言・指導
・シフト作成
・保護者や子ども、指導員などの苦情対応
などの役割を持ちます。
勤務時間・お休み
以前はパートだったそうですが、今年度から会計年度任用職員に替わり、勤務形態なども替わったそうです。
勤務時間
会計年度任用職員は、25時間/週(月~金)と20時間/週(月~金)で選べる。
勤務時間は、14時~19時。
20時間の人は、1日4時間勤務なので、14時~18時までの勤務。もし+1時間働く場合は時給で支給される。
25時間の人は、1日5時間勤務なので、14時~19時までの勤務。
休み
基本的には土日祝日が休みで、平日に休みたい場合は年次休暇をとる。また時間休もできる。
年休は10年以上勤めていたら20日間支給されますが、1年目は10日、2年目は11日と1年ごとに1日増加する制度だそう。
これも自治体によって違うと思うと思います!(^^)!
給与
パートの場合は時給で、最低賃金だったそうですが、会計年度任用職員になったので、月給になったそうです。これも自治体によって違うと思うので、要注意ですね!
代表とそうでない指導員では、少し給与が違うようです。
代表を務めており、月給98400円。
月1回の代表者会議は、午前中に2時間程度あるので、時間外勤務手当として支給されます。
月1回の研修会も2時間程度ですが、時給もしくは時間外勤務手当として支給されるとのこと。
またパートではなかった期末手当が、会計年度任用職員になったため、月給の1.2倍、6月と12月に支給されるようです!!
ボーナスが出るのはとっても嬉しいですね(*^^*)
連携・関係する職種
- 小学校の先生
- 市役所の担当課
月に1回連絡会があり、学校の先生(教頭先生や教務主任など)や市役所の担当課のコーディネーターさん(母の地域は元校長先生がやっているそう!)と、放課後児童クラブの指導員全員が出席します。
子どもの学校での様子を聞いたり、対応の仕方などを話し合ったりして、情報共有しています。
1日のスケジュール
14時 出勤
ミーティング
・その日の出欠の連絡を確認し、事前に来る子どもを確認。
・みんなで前日の様子を報告・共有し、対応を振り返り、今後の方針を検討。
昨日、どんなことがあったか(子ども同士のケンカなどの出来事)を報告し、その時どんな指導をしたのかを共有します。
それを振り返り、その指導は正しかったのか、どうすればよかったか、今後はどうしたらよいかなどを話し合います。
15時~
子どもたちの出欠確認
子どもが15時半に下校するので、帰ってくる子を門で迎え入れます。(水曜日は15時下校。クラブ活動や短縮授業の関係で曜日によってはもっと早く下校することも。)
手洗い、うがい、消毒を促し、出欠確認をして、出席簿に記載。
来ていない子は必ず所在確認!!
本当に休みなのか?学校に連絡が入ってはいないか?と学校に確認したり、親に連絡して、居場所がわかるまで確認します。
15:45~16:30
学習時間
最低30分間、学習時間を確保します。(自治体独自の決まりです。)
宿題をする子、読書をする子、さまざまですが、静かに座って学習する時間をとります。
その間に、できること(日誌などの事務仕事)を行いながら、見守ります。
学習時間が終わったら、遊ぶ前に10分間程、今日の注意点を話します。
例えば「昨日、石を投げた人がいました!当たるとケガをして危険だから投げてはいけませんよ!」「ジャングルジムの上でおにごっこをしないように!」など、前日のことを踏まえて子どもたちにお話しします。
16:30~17:30
遊ぶ時間
子どもたちが自由に遊ぶ時間!室内で遊ぶ子も、外で遊ぶ子もいるので、目が行き届くよう、指導員の配置を考えて見守ります。
地域によって、子どもの人数は数人~100人近くと様々なので、人数が多いところだと、教室が何個もあったりするようです。
室内の遊びは、オセロや将棋、絵本、トランプ、ウノ、レゴブロッグ、ラキュー、ドミノ、ジェンガ、折り紙、お絵描き、ぬりえなどなど。
ひとりに偏らないよう、いろんな子と一緒に遊びながらも、広い視野ですべての子を見守る必要があります。
17:30~
お迎え
お迎えが来るので、室内で遊んで待ちます。早ければ16時半以降から迎えに来る家庭もあるようです。
お迎えが来たら、保護者には今日のできごと、様子を伝えます。
できるだけ、よかったことを中心に。
トラブルがあれば、必ず伝えます。
感情を含まないよう、なるべくありのままの事実を伝えるよう心掛けているそうです。
時に迎えに来るのは母であり父であり、祖母や祖父だったりします。
自分の子どもを預けるということに、不安を抱えている保護者もいます。
子どもだけでなく、保護者に寄り添うことも、大切な仕事なのです。
19:00
全員のお迎えが来たら終了。
戸締りをして退勤です。
身につくスキル
- コミュニケーション能力
- 臨機応変に柔軟な対応ができる力
- 課題のある子や保護への対応ができる力
向いている人
- 子どもが好きな人
- 臨機応変に柔軟な対応ができる人
- 公平に接することができる人
- 子どもの話を傾聴できる人
子どもがケンカをした時などは、話をよく聞くことが大切です。
「この子はこういう子だから」と決めつけないこと。先入観を持って接すると、子どもは本当のことを話してくれません。
ちゃんと両者の話を聞いて、事実を確認し、どうしてそんなことをしたのか、ちゃんと理由を聞くことで、子どもの本当の気持ちがわかります。
理由も聞かずに怒る人には、心を開こうとしないですよね。
子どもも、そうやってちゃんと理由を聞いてくれることで、自分のことを理解しようとしてくれていると感じ取るのです。
どうしたらなれるのか?
母はハローワークの紹介で知ったそうです。教員免許を持っていたので、採用には有利でした。
放課後児童支援員になるには、以下の要件を満たした者で、かつ自治体が行なう研修を修了する必要があります。
- 保育士・社会福祉士の資格がある人
- 幼稚園・小学校・中学校・高等学校または中等教育学校の教員資格がある人
- 大学または大学院で、会福祉学等の一定の課程を履修した人
- 高卒以上(もしくは高卒相当)の学歴があり、かつ2年以上児童福祉事業に従事した経験がある人
高卒以上であれば、入職後に2年以上働けば取得することが可能なので、最初から要件に当てはまらなくても大丈夫です。
だいたいの人は、2年働いて研修を受け、資格を取得しています。
この仕事を選んだきっかけは?
昔は教師をしていたので、それに近い仕事を選んだそうです。
もともと小さい子は苦手だったそうですが、子育てをしているうちに、だんだん小さい子もかわいいと思うようになったと。
ただ最初は、自分の子ではないので、どこまで𠮟っていいのか分からず、悩んだこともあったそうです。
大変なこと
子どもがケンカをした時、トラブルがあった時に、子どもから話を聞き出すのが難しいです。
本当のことを言わない子もいるので、真実を把握することはそう簡単ではありません。
そういう時のためにも、「この人になら話してもいいかな」と思ってもらえるような信頼関係を、日々築いていくことが大切です。
聞き出し方も、その子が言いやすいような表現で聞くと、話してくれやすいです。
だからこそ、その子がどんな子かをちゃんと知っておく必要があり、普段から生活の様子を見て、この子はこう言ったらだめだなとか、こう言えば話してくれるな、と子どもひとりひとりに合わせて対応を変えています。
そして、何がどうだめだったかをちゃんと伝える𠮟り方も大切です。「怒る」じゃなくて『𠮟る』。
その子がどういう気持ちでその行動をとったのか、それをちゃんと理解してるよと、子どもに伝えること。
それが伝わった上で、何がだめだったのか、どうしたらよかったのかを伝えることで、自分がどうして𠮟られているのかを、子ども自身がちゃんと納得した上で受け止めてくれるはずです。
やりがい・楽しさ
これまで接してきた子どもたちが、成長していくのが楽しみです。
中学生、高校生とだんだん大きくなって、新聞に載っていたり、町でばったり出会ったりして、頑張っている姿や、活躍している姿を見ると、とてもうれしいです。
高校生になってアルバイトで放課後児童クラブに来てくれる子もいたりして、成長を目の当たりにすると、親心のようなあたたかい気持ちになります。からだが動く限り、続けていけたらいいなと思います。
あとがき
母からはたまに、仕事で大変だった話を聞きます。
代表をしているので、子どものことだけでなく、保護者や指導員のことも考えなければならないため、大変なことが多いようです。
それでも、楽しそうに話すのはいつだって子どものこと。
毎日いろんなことがあるけど、子どもの成長する姿を見るのは、本当にうれしそうなのです。
大人よりも口下手で、素直で、生意気で、かわいくて。
子どもと言えど、人と人とが関わる仕事。
子どもと向き合うってことは、自分の心とも向き合うことなのかなって思いました。
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